公認会計士試験と司法試験、どっちが難しい?

私は、公認会計士試験の方が難しいと思います。

私の上記の感覚は私が個人的に計算が得意でないということにより説明できますが、以下の理由により、実質的にも公認会計士試験の方が難しいと考えます。

まず、合格率が違います。合格者が奇跡のゆとり世代と揶揄される2008年ですら、最終合格率は17.1%です。現在の傾向では10%あるかないかくらいです。これに対して、新司法試験の合格率はどんなに低くても20%を超えます。

これに対しては、司法試験受験者は予備合格者を除いて法科大学院を出ているため本気度とレベルが高いとの反論が予想されますが、昨今の会計士試験合格者の就職状況等をみても会計士試験を受ける人の本気度が低いという事はないと思います。

次に、問われている内容が、会計士試験は単純に激ムズです。

司法試験では、それぞれの科目で題材となる法律について、極論をいえば学部レベルの知識をもっていれば十分です。時間内に、好まれるフォーマット通りに書けるかは別として、経験ある実務家であれば余裕で解答できるレベルです。

これに対して、会計士試験の内容はいかれてるんじゃないかと思うくらい難しいです。財務会計論と管理会計論については、まともに解ける(というか内容が分かる)実務家は稀でしょう。特に財務会計論は異常です。

ようは、単純に、学問体系の中での要求レベルが会計士試験の方が高いということです。みんなにとって難しいなら、相対試験である以上難しさは変わらないと言われそうですが、ここまで難しいとインプット段階での理解がむずかしくなり、早い段階で挫折する可能性が高くなります。

これは両方経験した人にしかわからないと思いますし、もしかしたら私だけなのかも知れませんが会計士試験を経験すると、「解ける」認定のハードルがだいぶ下がると思います。論文式本試験レベルだと、

1/4は全く意味が分からないから飛ばす

1/4はなんとなくわかるかーもしれない

残り1/2は何の問題かはわかるが計算が合ってる自信まったく無し

という具合になる(ちなみに、全科目これなら多分普通に受かります)ので、半分くらいわかると「解ける」と認定するようになります。

なお、以上は公認会計士試験と司法試験のどっちが「難しいか」に関する私の感想であり、どっちが「大変か」はまた別の話です。